【徹底解説!】ショービット HOW TO

【徹底解説!】ショービット HOW TO

あたたかくなってきて、ネットでもリアルでもスケートボードを始める人が増えているように感じます。

 

 

プッシュ、チクタクとできるようになれば、いよいよオーリーやショービットでしょうか。今回は、重要な基礎トリックとなるショービットを徹底的に解説してみようと思います。板を横に半回転させる、これぞスケートボードといえるトリックらしいトリックです。ぜひ習得してください。

 

こちらもどうぞ →[要約版]ショービット HowTo

 

 

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トリックとしては簡単な部類に入りますが、「基礎」と書いたように、シンプルでありながら奥が深く、いろんな応用や展開ができるので、しっかりと身につけて質を上げていくことをおすすめします。

勘がいい人は1日でメイクしたりもしますが、数ヶ月かかったとしても珍しいことではありません。。自分の場合はメイクしても苦手意識が抜けず、怖くなくなるまで一年かかりました笑

適切な練習方法と手順を踏むことが大事なので、1つずつ見ていきましょう。

 

※クルージング用などのソフトウィールだと横回転をかけにくいので、ハードウィールの装着をおすすめします。

 

ショービットの前に

 

プッシュチクタクエンドオーバーなどの基本動作を身に付けておくとショービットの習得も断然早いです。要はしっかり板に乗れている”こと。プッシュもゆるゆる…フラフラ…ではなく、全速力でも安定してできると◎です。

プッシュと“スケボー筋”
オーリー?ショービット?その前に【基本動作編】
【初心者さん向け】いきなりトリックができるわけじゃない

 

 

板の上で跳ぶことに慣れる

 

 

不安定な板の上でジャンプし、回転する板の上に再び着地するというのはとんでもなく恐ろしいものです。まずは軽いアップとして、

・止まった板の上でジャンプ
・止まった板から跳び降りる
・止まった板に跳び乗る

・動いている板の上でジャンプ
・動いている板から跳び降りる
・止まった板に走って跳び乗る
・動いている板に走って跳び乗る

・(可能なら)板を2枚並べて、板から板に跳び移る

このへんをやってみてください。はじめは低くてもいいので、足だけでなく、ふわっと体ごと浮かせてトリックに必要な滞空時間を確保します。これはもうただただ慣れること。今後オーリーやスケートボード全般でバランスを取るためのインナーマッスルを鍛える訓練でもあります。

 

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スタンス

 

ショービットのスタンス

 

人それぞれですが、広いと回しにくいし、狭いと不安定です。自分の場合はこれくらい。

前足はかかとを出して浅めに置くことで、板が回り始めたときに少しでも早く足を板から離し、足裏との摩擦を減らすようにしています。

後ろ足はつま先を板から出し、しゃくるときに板の側面に力がかけられるようにします。また、テール先端ではなく、少しビスに寄せています。先端に置くほうが軽く回せますが、そのぶん板がいろんなところに飛んでいってしまい、コントロールしにくい気がしています(個人的に)。

 

ショービット/しゃくり方1▲テールの側面から力をかける

 

姿勢は、両肩のラインが板と平行になるように立ってください。終始平行な状態をキープします。

 

 

テールをしゃくる方法

 

あまり言われていませんが、しゃくり方にも2種類あるように思っています。

1つは膝下全体を背中側に跳ね上げる方法。もう1つは足首をスナップさせて、つま先を内側に向けることでしゃくる方法。もしくはこれらのミックス、中間。

自分は比較的前者なので今回はその方法で解説していきますが、後者のほうが板はその場でコンパクトに回り、上手なショービットに見えるかもしれません(練習します…)

 

 

先にノーズを浮かしてからしゃくる

 

一瞬先にノーズ(前足)を浮かしてからしゃくりのモーションを入れます。前輪が浮くので地面との摩擦を減らすことができます。

ショービット/しゃくり方2

前輪が接地していると板が回る前に路面を噛んでしまい、回転軸がずれ、板があらぬ方向に飛んでいきやすい。接地点が増えるほどに板のコントロールが難しくなるんですよ。

 

 

エアショービット

 

 

板から降りてエアショービットをしてみましょう。前足を上げ、後ろ足でジャンプしながらつま先で地面を擦り、前足から着地→後ろ足が追いつきます。これをクイックにやるイメージ。体重移動は後ろ足→前足です。

板は回りながら少しお腹側に移動するので、板を追いかけるように自分も一歩前へ跳びます。跳ぶ前に少し前のめりになった後、あまり頭の位置を変えずに、体だけ前に移動するようなイメージでやってみてもいいかもしれません。頭を支点とした振り子のような感じです。

ショービット/体の使い方

 

 

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しゃくる方向

ショービット/しゃくり方3

 

かかとを背中側にまっすぐ引くように力をかけても回せるし、少しノーズ側方向に力をかけても回せます。回しやすい方向を探してみてください。

また、水平にしゃくることも大事です。テールが地面に当たらないよう、地面と平行に力をかけます。余計な方向に余計な力を使わないように。

 

ショービット/しゃくり方4

 

はじめのうちはどうしても地面方向にしゃくりがちなので、水をすくうような感じで少し上方向に、テールをめくるように意識してみてもいいかもしれません。

 

◎「テールつま先側のウィールを押しつぶすようにプレッシャーをかけながらしゃくる」と表現する人もいます。

 

 

しゃくる強さ

 

人のショービットを見ているといかにも軽くやっているように見えますが、しゃくる力は意外と強いです。強いというか、速い。瞬発的に力をかけています。想像の3倍の力でしゃくってみるといいです。

しゃくりが弱い(遅い)と回転軸が板の中心からずれ、その場で回ってくれません。また、体全体がノーズ側に回ってしまったりもします。

板をめくるようにと前述しましたが、背中側にいる人に足裏を見せるように足首のスナップを使うといいです。

※「ショービットあるある」として、しゃくったときに板が裏返る現象がありますが、大抵はこの【方向】と【強さ】が間違っているために起こるものと考えます。

 

 

上半身を使わない

 

板を回すときに、絶対に腕や上半身を回転方向に振らないでください。使うのは後ろ足の膝下だけです。つい腕で勢いをつけたくなりますが、我慢です。上半身を振らないように両腕を左右に広げながらしゃくる訓練なども有効かと。

上半身が回ってしまう人は

 

 

 

板から降りて回してみる

 

 

とりあえずテールをしゃくってみましょう。その場できれいに回すのは意外に難しく、けっこう強く速くしゃくらなきゃいけないことがわかると思います。

ノーズを浮かしつつ、テールが地面に当たらないように気をつけましょう。

 

 

まずは回して前足キャッチ

 

早速板に乗ってしゃくってみましょう。その場で回して前足キャッチを目指します。後ろ足は地面に下ろします。

ノーズを先に上げ、しゃくる方向と強さを意識してください。

ここで気をつけてほしいのが、板が回り切る前に地面に後ろ足を下ろさないことです。

 

 

どれだけきれいに回りきっても、その時に自分が空中にいなければ当然メイクできません。前述の【板の上で跳ぶことに慣れる】で練習したように、ふわっとジャンプして、滞空しながらしゃくれるように練習してみてください。

まずは板が回り切ると同時に前足は板に、後ろ足は地面に下ろすところから。慣れてきたら前足でキャッチしてから後ろ足を下ろすというような練習で。

ショービット/体を上げる▲腰の位置を上げるイメージです

ジャンプすると言っても、オーリーのようにテールを真下に弾くわけではないので、あまり深く屈む必要はありません。

 

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両足で乗りに行くための練習

 

これまでは地面に下ろした後ろ足に体重のほとんどをかけて着地していたと思います。これを少しずつ前足体重に移していきます。

【エアショービット】を思い出してください。後ろ足で跳んで、前足体重で着地していたはずです。この状態に近づけていく作業です。

まずは両足均等体重で前足キャッチ→着地。そこから少しずつ前足に比重を移し、後ろ足はふらつく体を支えるだけ、という状態にしていきます。コツは、頭の位置をつま先側に移していくことです。スケートボードにおいては頭の位置=重心の位置なので、一歩踏み出している前足に、より体重がかかるようになるはずです。

 

ショービット/両足キャッチ▲後ろ足が先に着地してしまう場合、頭が背中側に引けていることが多い。少し前傾姿勢で前足から着地〜メイクできるようになりたい。

◎ツルツルの路面が危ないと思えば、少し柔らい場所を選んで練習してみてください(柔らかすぎるとしゃくりにくくなります)

 

 

掴まりショービット

 

ここまできたら、胸の高さくらいのバーを見つけて、掴まりながら両足キャッチに挑戦です(バーを探すのが大変かもしれませんが…)。これまでの練習の復習と実践になりますが、体重をバーに預けられるので案外すぐ乗れるかもしれません。

はじめは両足同時着地でも構いません。慣れていけばだんだんと前足→後ろ足と着地する余裕も出てくるでしょう。

 

 

掴まらずに両足で乗りに行く

 

ここまできたら勇気を出して乗りに行くだけです。これまでやってきたことを思い出しながら繰り返しやってみる。そして何度も脛を打ってください。何度も転んでください。正直怪我を恐れ、転ぶ勇気がない人は今後厳しいと思いますよ…(鬼)

いや、極力怪我しないように【徹底解説!】してきたつもりではありますが…

※脛を打つのは、自分がジャンプしていない、きれいに回せていない、しゃくった後に足を引き上げていないことが原因でしょうか。地面に下ろさず、頑張って板に乗せにいきましょう。

 

 

止まった状態から走りながらへ

 

その場でメイクできるようになったらいよいよ走りながらに挑戦です。正直すごく難しいと思います。止まった状態の3倍くらい難しい…。うまくできないと思ったら、一旦フェイキーショービットを練習してみたらどうでしょう。軽い力で板を回せるので、慣れてしまえば止まったままやるより簡単にできてしまいます。

メイン方向に進みながらの場合、路面の流れに逆らってテールを回すので、より強くしゃくる必要があります。十分な力をかけないと、流れに負けて板が裏返ってしまいます。

 

走りながらショービット▲路面の流れに負けない強いしゃくりが必要

 

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とにかく反復練習

 

ショービットを始める段階の人はまだスケートボードを始めて日が浅く、どうしても板の上での動作が不安定になりがちです。ひたすら回数をこなしてスケートボードに適応した体をつくり、動作を体に覚え込ませてください。さらっとメイクできる人は、もう何も考えずともできるくらいにマッスルメモリーができ上がっています。

 

 

 

ショービットを侮ってはいけない

 

走りながらメイクできるようになった!→はい次!ではなく、徹底的にやり込むことでいろんな応用トリックができるようになります。

・ショービットリバート
・ビッグスピンショービット
・マニュアルtoショービット
・ショービットボディバリアル
・360ショービット
・ポップショービット
・フロントサイドショービット 等々

また、しゃくった後ろ足を開くなどしてスタイルを出すこともでき、ショービット一つに無限の可能性が見えてきます。

 

 

【 ショービット豆知識 】

・Shove は「(乱暴に)グイッと前へ押し出す」といった意味です。
・Shove it で「くそったれ!」「ちくしょう!」の意味になったりもするようです。そういう気持ちで強くしゃくりましょう笑
・英語圏では“Shuvit”と省略して表記されることがありますね。

 

 

◎かなり噛み砕いて解説してみたつもりです。正直ここまで慎重に手順を踏まなくても、見様見真似と勢いでパッとメイクしてしまう人も多いでしょうね。ただ、怖いものは怖いし、どれだけ練習してもメイクできないという人も多いはずです。

自分の動作のどこが悪いのか、前段階のアレができてないから今練習しているコレができないのかな…など、気づきや上達のきっかけになれば幸いです(僕もがんばります!)

 

 

 

written by @Takkks.

 

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