スケートボードを始めたばかりのみなさんへ

すっかり暖かくなって、今年もまたスケートボードを始める人が増えてきました。

今回は、ひよっこビギナースケーターさんに向けたあれこれを。

トリックのこと、道具のこと、体づくりやケアのこと、スケーターとしての心構えなどなど…知っておくといいこと、知っておいてほしいことがいろいろあります。

ちょっと長くなりますが、これからのスケーターライフをより楽しくする一助になれば!

 

Advertisement

 

【プッシュ!プッシュ!プッシュ!】

上手いスケーターさんたちが口を揃えて言うこと…それは「プッシュが一番大事」ということ。

「スケボー初日、板に乗って走れるようになりました!」…これも一応プッシュできていると言えなくもないのですが、実はプッシュはそんな簡単なものではないんです。

目指したいのは、好きな場所を好きなように滑れるようになること。プッシュは、街中やパークをスイスイと走り抜けるスキルであり、立派な1つのトリックなんです。

そしてチクタクやオーリーを練習しながらでいいので、なるべく早くフルプッシュ/鬼プッシュ全速力でプッシュすること)ができるようになりたいです。

 

 

自由自在にプッシュできるようになることが、オーリーなどのトリックに必要な体幹や脚力、安定感や瞬発力を鍛えることに直結します(“板に乗れてる”とよく表現されます)

そして何よりもプッシュが、スケートボードそのものが楽しくなります。風を感じながらいろんなところを走り抜けるだけで、気分が上がりまくること間違いなしです。

もしプッシュが楽しくないと感じるなら、それはプッシュができていない、身についていないということかもしれませんよ、、ただ漕いでるだけでなんか地味だし不安定で怖いかもしれませんが、がんばって練習してみてほしいです。

 

 

◎逆に言うと、いきなり板の上でバランスが取れないのは当然なんです。はじめからスケートボードに必要な体幹やインナーマッスルを持ち合わせている人なんていませんから。焦らず楽しみながら、数ヶ月かけて“スケボー筋”をじっくり育てていきましょう。

【姿勢と重心で覚える】HowToプッシュ
プッシュと“スケボー筋”
オーリー?ショービット?その前に【基本動作編】

 

【スケートパークに行ってみよう】

もし近くにスケートパークがあるなら、怖くても恥ずかしくても、絶対に行ったほうがいいです。

どれだけネットやSNSでHowToや映像が見れても、生で見る滑りやトリックに勝るものはないと断言できます。いろんなスケーターの滑りや滑走音、ファッションやパークの空気感などを全身で感じてほしいし、実際にパークで練習することで上達も早くなるはずです。

あなたと同じようなスケボー初心者さんも滑りに来ているかもしれませんよ。

◎それでも最初はとても勇気がいると思うので、遠目に見学しに行くだけでもいいです笑

 

【パークやスポットに着いたら】

軽く体をほぐし、15〜20分程度プッシュやチクタクで体を温めましょう。

前述のとおりスケボー筋を作る目的もあるし、いきなりオーリーの練習を始めても調子が出ないと思います(特に冬は関節に悪いです)。また、ストレッチは筋肉が少し温まってからするのがおすすめです(後述します)

 

Advertisement

 

【スケートボードは気まぐれで難しい】

スケボーって人がやってるのを見ると、いとも簡単に乗りこなしてトリックを決めているように見えます。が、一度でも板に乗ってみたらわかるように、めちゃくちゃ難しいです。

また、乗っていて調子がいい日もあれば、悪い日もあります。昨日3歩進んだのに今日4、5歩下がってることなんてザラです。謎現象ですが、落ち込んだりセンスがないと思ったりせず「そういうもん」だと割り切って気楽にいくことも大事です。どれだけ上手くなっても、この現象から解放されることは一生ありません笑

 

【練習頻度のこと】

オリンピック競技に決まったとはいえ、僕はスケートボードはあくまで遊びの一種だと思っています。人それぞれスケボーとの付き合い方や楽しみ方は違うと思うので、基本滑りたいときに滑ればいい。

ただ……オーリーなどをベースとしたストリートスケートをしていきたいのであれば、月に1〜2回板に乗るだけでは到底上手くなれないと思っておいたほうがいいです。

 

 

基本的な動作を覚えて板が体に馴染んでくるまでは、乗れるのであれば毎日でも乗ってほしいくらいです。スケボーはマッスルメモリーですから、やればやるほど体が覚えるし、やらなければすぐに忘れてしまいます。

とはいえそんなに毎日できる人もいないと思うので、少なくとも週に2〜3回は乗りたいですね。

 

【とにかく数と量をこなすこと】

めちゃくちゃ無責任にざっくり言うと…
まずはプッシュ10km、チクタク3km、ショービット3000回、オーリーは10000回やってください笑

スケボーはセンス云々よりもとにかく練習量です。量を抜きにしてセンスもスキルもありません。乱暴かもしれませんが、うだうだ悩む前に数をこなす。こなすうちにできること/できないことがわかってきます。

特にオーリーは「一生完成しないトリック」と言われています。練習頻度や年齢にもよりますが、気持ちいいオーリーができるまで3年かかるという声もあるくらいです。逆にそのつもりで気長に挑んでいくほうが、焦らず練習に取り組めるのではないでしょうか。

 

【転び方】

スケボーはコケます。いろんな転び方をするし、どれだけ上手くなってもより難しいことに挑戦する限りは一生コケ続けます。そんなとき、どう対応すればいいか。

①とにかく頭を守る
顎を引き、首を前へ曲げてグッと堪えることで後頭部の強打を避けます。

②無理に堪えず素直に転ぶ
バランスを崩して体が倒れそうなので足で踏ん張る/これ以上倒れないように手を突く…コケることに抵抗して手足を突っ張ると、手首や肘、肩、足首や膝に負担がかかり傷めてしまいます。路面の汚れなんて気にせず、衝撃を流すように素直に地面に転がって、受け身をとりましょう。

 

【オーリーのフットポジション】

ときどき足を置く位置を間違えて練習してる人がいるので、今のうちに。

後ろ足はテールのど真ん中をつま先〜母指球で弾ける位置に置き、つま先を出さないようにします。前足は人それぞれですが、まずはこのへんで始めてみては(ええ、不安定ですよね笑)

重心は前足に少し多めに体重を乗せてジャンプするようにします。僕は前足55:後ろ足45くらいです。

オーリーHowToいろいろ

 

Advertisement

 

【スケボーまわりの道具について】

 

・スケボーのデッキ(板)には前と後ろがある

デッキにもいろいろありますが、一般的にやや長いほうがノーズ(前)、短いほうがテール(後ろ)です。またノーズのほうが高く、テールのほうが低いです。パッと見ではわかりませんが、この微差がオーリー系トリックのキモになってきます。

◎目印などをつけておくと前後がわかりやすいです。

 

・デッキは水と湿気が大敵

濡れた路面で滑ったり、川に落としたり、湿気があるところに置いたりすると、木材特有のしなりや反発力が弱くなります。なるべく水分から遠ざけて、カラッと乾いた状態を保つようにしましょう。

 

・はじめはグラつきを抑えるセッティングに

板に乗るとギコギコと左右に傾くと思いますが、はじめのうちはあまりグラグラしないよう、硬めのセッティングにするといいかもしれません。

スケボー用のツール(T字ツール?)というものをはじめに手に入れておき、写真の部分に差し込んで時計回りに回してやると、トラックの中に入っている「ブッシュゴム」が締めつけられて、グラつきを抑えることができます。

◎上手くなってくると緩めのほうがトリックがしやすい(という人が多い)ようです。
◎ツールがあれば、デッキのいろんなパーツのメンテや調整ができるので、1本持っておきましょう。

 

・スケシューはキャンバスではなくスエードを

“一足目のスケボー用シューズ”にありがちなのが、キャンバス地(布製)のシューズを買ってしまうことです。

キャンバス地は財布にも優しいし見た目も可愛いのですが、プッシュチクタクショービットまではよくても、オーリーの練習を始めた途端、前足の小指のあたりがデッキのグリップテープと擦れて、すぐに穴が開いてしまいます。

一方スエード製のものは非常に丈夫で、いずれ穴は開いてしまうものの、かなり長持ちしてくれます。お店に行けばほとんどのスケシューがスエードなので、迷うこともないでしょう。

◎穴が開く前に「シューグー」というリペアグッズでシューズを補強・補修しながらみんな使っています↓

 

Advertisement

 

【体のケアについて】

スケートボードには確かにスポーツの要素はあると思います。

息は上がるし、汗はかくし、下半身やバランス感覚も強くなるし。ただ…個人的にはただただ関節に悪い遊びなんじゃないかという思いが強まる一方なんですよね(膝痛持ちです笑)

他のスポーツと違って、硬いコンクリート路面で滑ったり跳ねたり転んだりしながら、同じような動作を繰り返して上達していくので、それなりに体のケアに気をつけたほうがいいです。

 

・いきなり飛ばしすぎない

スケートボードを手に入れて、嬉しくて早く上達したい気持ちは死ぬほどわかります。前述のとおり、乗れるなら毎日板に乗ってほしいです。

ただ、今までスケボーしてこなかった人が毎日何時間も200%の力でオーリー練習しまくると……必ずどこかの関節を痛めます(膝、足首、股関節など)。これがまた、練習できないほど痛いんです…。体を休ませる日やゆるく滑るだけの日を設けるなどして、ペース配分を考えましょう。

 

・本気を出すのは筋肉が温まってから

スケボーで気をつけたいのは筋肉痛よりも関節の痛みです。

筋肉の付け根は関節付近の骨にくっついており、体や筋肉をほぐさず温めずに激しく動くと、固まったままの筋肉が骨を引っぱって関節を傷めやすいんです。

まずはプッシュなどで筋肉をあたため、柔らかくしてやりましょう。本格的なストレッチもそれからのほうがいいと思います。

◎僕は滑りに行くときはクルマの中で太腿をよ〜く揉みほぐしています笑

 

・僕は筋肉痛を抑える目的でプロテインを摂っています。滑った後30分以内の摂取がいいとのこと。

・滑った日の風呂上がりには、足全体に1〜2分水シャワーをしてやると筋肉痛を抑えられるそうです。

 

・それでも怪我するときはする!

どれだけ気をつけても気を遣っても、傷めるときは傷めるし、怪我するときはします。

すり傷、打撲、内出血は当たり前、、オーリーの物越えキックフリップを練習すればグリッチョ(足首をひねって捻挫すること)の1つや2つはあるでしょう(僕は7〜8回やってます。骨折やそれ以上の怪我がないのは幸運ですね)

ノーリスク・ノーリターン、スケートボードがエクストリームスポーツと呼ばれる所以ですね…。

 

【スケーターとしての心構え】

心構えといっても難しい話ではありません。マナーを守ろうということです。

・ゴミは必ず持ち帰る
・パークやスポットを荒らさない
・騒音や声に気をつける
・周囲に危険を及ぼさない、迷惑をかけない
・…

残念ですがスケーターというのは社会的な立場としては弱く、特にパーク以外では邪魔者扱いされるような存在です。ストリートで育ってきた背景から、社会的にグレーな部分でのせめぎ合いで続いてきたカルチャーです。近隣の人から怒られたり職質を受けたりと、何かしらトラブルを経験する人も多いです。

ヤンチャでマナーを守らない人たちが一定数いることも事実です。マナーが守られなければ、パークは閉鎖され、スポットにはスケートボード禁止の看板が立ちます。自分たちの振る舞いが自分たちの首を締めることになってしまう。

スケーターとしての立場を理解し、パークでもスポットやストリートでも「滑らせてもらっている」くらいの気持ちで謙虚に滑るようにし、社会と共存できるスケートボードを目指していきたいです。

 

Advertisement

 

 

◎あれをやれ、これはやるなと姑の小言みたいに書き連ねましたが笑、2年3年と滑っていれば誰でも自然と気づき、実感していくことばかりです。

ばかりなんですけど……多くの人が実感する前にスケボーから離れていくんですよ…。たぶん8〜9割は辞めていくんじゃないでしょうか。思いのほか難しかったとか、怪我したり体痛めたりとかして。

 

この記事を書いたのは「スケートボードを続けてほしい、やめないでほしい」という想いからです。スケートボードはある程度乗れるようになるまでが本当に難しい。でも、乗れこなせてくると、これほど楽しい遊びもなかなかないと断言できます。苦労に見合うだけの楽しさが必ず待っています。いつの時代もマイノリティーながらスケーターが絶滅することがないのはこのためです。

みなさんにもこの楽しさを味わってほしいし、いっしょに楽しみたい。

 

正直、こうやって良いことも悪いことも先回りして教えてしまうのってどうなんだろうって思うところもあるのですが…書いたことを前もって知っていれば、ある程度の心構えや上達のコツ、ちょっとした知識に触れられるかなと。そして、経験を積むうちに(ああ、そういうことだったのか!)と答え合わせしてもらえたらいいのかな、と。

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。最初に戻りますが、これからのスケーターライフをより楽しくする一助になれば!!

 

written by @Takkks.