【オーリー】“擦り上げ”の呪い

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Twitterをやっているんですけど、ここしばらく何人かのスケーターさんが“ある声”を上げ始めています。

 

どんな声かというと、「オーリーは擦り上げない」というもの。

 

いろんなYouTubeのオーリー動画でも、巷のHowToブログでも「前足で擦り上げる」は定石中の定石ですよね。

当ブログでも過去のオーリー記事では「擦り上げる」を連呼してきました。

 

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ただここ数ヶ月、そういったツイートを目にするようになり、自分でもその声を取り入れてみて、そして気づきや思うところがあり。。以降「擦り上げ」というワードについては気をつけて使うようになってきたんです。

 

じゃあ擦り上げないのであればどうするの?となるわけですが。

 

前足は「上げるだけ」です。

テールを弾くとノーズが立ち上がってくるので、それに合わせて前足を寝かせて、真上に引き上げる。その動作を入れてから、グイッと押し出す。

 

「え?」と思うかもしれません。実際きれいなオーリーの映像を見ると、擦り上げることで板を持ち上げているように見えると思うんですよ。

 

今回言いたいのは、擦り上げるという言葉の持つイメージが強すぎて、それにとらわれすぎると、理想的な動作ができなくなるのではないか、ということです。

 

誰だって「擦り上げろ」と言われれば、立ってきたノーズに対して前足をズリズリとこすりつけに行きたくなると思うんです。つまり、進行方向に向かって、前足側から板に圧をかけにいくような動きになってしまうのではと。

 

それはオーリーの動作としてはあまり適切ではないと思えてきたんです。

 

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試しに前足はいったん垂直に上げてみてください。足首の力を抜いて寝かせるのは本来のセオリー通りです。体ごとしっかり跳んで、足の甲を板の反りに当てる意識でつま先をノーズに引っかけて、体の上昇といっしょになってさらに浮かせていきます。

◎もし「真上に上げる」に納得できなければ、「板の表面を撫でるように動かす」でもいいと思います。とにかく板に圧をかけてこすりつけるような意識を取っ払うことです。

◎よく前輪から着地するような危なげなオーリーをしている人を見かけます。おそらくいきなり進行方向に圧力をかけ、前足を無理に押し出し、その結果ノーズを振り下ろすような挙動になっているんだと思います。

 

真上に上げる動作に慣れ、滞空時間が延びてきたら、前足を「垂直に上げて、水平に押す」という“直角の動き”でノーズを押し出していきます。

◎個人的な滞空できているかどうかの基準は、余裕をもって組みコーンを越えられるかどうか、です。

 

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実際に走っているオーリーを見ると、背景が流れていくことによる目の錯覚のせいか、斜め前に擦り上げているように見えませんか?これがなおさら真上に上げる発想に結びつきにくくしている原因の一つなのかなと個人的には考えています。

 

ずっと言われ続けてきた「擦り上げる」という言葉に、なにか良くない“呪縛”のようなものがある気がしてなりません。

 

written by @Takkks.

 

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