【オーリー入門編】10のポイント
ここしばらくTwitterで、スケートボードを始めたばかりの初心者さんにフォローしてもらうことが増えました。みんな熱心にオーリーの練習に取り組んでいるようです。
正直オーリーに挑戦し始めた人が右も左も分からないのと同じで、教えるこちら側としても何からどう教えたらよいものかと悩んでおり…そういった人向けの記事を書くのを避けていたところがありました。そんな中でも、初心者がやりがちな失敗パターンがいくつか見えてきたので、意識したほうがよさそうなポイントをなんとかまとめてみようと思います。
まずは止まったままその場でオーリー。過去記事からの再編集的な感じではありますが、何かしら役に立てば。
オーリーの仕組みや基本的なやり方等はちょっと検索すれば無数に出てくるので、そのへんはGoogleやYouTubeさんに任せるとして。まずはNOLLIE SKATEBOARDINGさんの以下のサイトをご覧ください(いきなりの他力〇〇!)
OLLIE STEP HOWTO ゼロからオーリーまでの練習法
非常に親切にシンプルにまとまっていると感じます。最初は加減がわからないものだけど、いきなり高いオーリーを目指す必要もないんだよなと思わせてくれたHowToです。
◎ただやはり「オーリーできる人」の映像なので、軽く跳ぶ練習と同時に、高く跳んでみる必要もあるのかな?と感じる今日この頃。
さて本題。以下ポイントを10個紹介していきます。
1. ストレッチとウォーミングアップ
練習前後はよ〜くストレッチをして全身の筋肉を伸ばしてほぐす。股関節、太腿、膝、アキレス腱、足首、足の裏などなど。毎日のように練習するのであれば尚更。翌日に疲れやダメージを残したくないですからね。それから、組みコーンが跳べるようになるまではグリッチョの危険性が一番高い期間です。ケガ防止のためにもしっかりと(それでもやらかしますからね…)
そしてプッシュやチクタク、マニュアルの練習などで体を温める。ストレッチとウォーミングアップをすることで、いきなりオーリーの練習を始めるより3割増しでパフォーマンスが向上しますよ。
2. 板に乗ることに慣れておく
全速力プッシュ、チクタク、エンドオーバー、ヒッピージャンプ、ちょっとした段差を降りる、クルージング、街中やパークを流すなど、基本的な動きができること。できるとできないとでは成長スピードがぜんぜん違います。
所謂「バランス感覚」というのは僕は体幹だと思っていて、いろんな動きをすることで体幹が少しずつ鍛えられていきます。体ができてきて、スケーターらしい動きが身につくには一年くらいかかるのではないでしょうか。
はじめは高くジャンプすること、強くテールを弾くこと、デッキが傾くこと…何をするにも安定しませんが、板に慣れることと反復練習で体を作っていくしかありません。
→ プッシュと“スケボー筋”
→ オーリー?ショービット?その前に【基本動作編】
半回転 pic.twitter.com/O5UmIV4uCd
— Takkks SK8 (@Takkks_SK8) 2019年4月21日
▲ヒッピージャンプ。いきなりこんな高く跳ばなくていいです。
3. スタンス
図の通り。テール側の足、つま先がはみ出てる人をたまに見かけるけど、指のつけ根付近でテールの中心を弾けるように置きます。前足もあまりつま先出さないほうが自分は調子いいです◎
4. 頭を動かさない
頭の位置がブレると重心がぶれ、動作全体がブレます。終始前後左右に動かさず、なるべく上下するだけ。特に始めは跳び上がったときに頭が前足に寄ったり後ろ足に寄ったりしがちです。板の上で軽くスクワット→ジャンプ(自分だけ)してみるのもいいかもしれません。
→ 重心とは…?
5. 両足で跳ぶ。後ろ足だけで跳ぼうとしない
これ、本当に多いです。後ろ足だけで跳ぼうとする人。
オーリーってじつは「両足ジャンプ」なんですよ。HowTo動画だけではわからないし、オーリーがうまい人でも自覚していないことがあるんですけど。ノーズが浮き始めるまでは両足均等に体重を乗せながら伸び上がっていくこと。両足でジャンプするついでにテールを弾くようなイメージですかね。
よく「自分がちゃんと跳ぶ」という指摘を見かけますが、うまい人もあまり自覚していないから、根本の原因を指摘できないんだと思います。
◎むしろ前足:後ろ足=6:4とか55:45とか、若干前足体重で跳んでみるもいいのかもしれないなと先日練習してて思いました。後ろ足体重になるよりはよほどマシかも。
6. 跳ぶタイミングとテールを弾くタイミングを合わせる
前述の「両足ジャンプ」を意識することで比較的解決しやすいと思います。両足で跳び上がって、体が伸び上がって、板の上にかかっていた体重が抜けてきたあたりでテールを弾く。片足だけで跳ばないので動作に余裕が生まれてくると思います。テールを弾く→跳び上がるではなく、跳び上がる→テールを弾くという順番を意識するといいです。
よく言われる「ふわっと」「浮遊感を感じながら」みたいなことは、このへんがヒントではないでしょうか。
下手下手&ヘトヘトなので大目に見てほしいんですけど、オーリーの跳び上がる感じをグラデーション的に並べてみました。地面でただジャンプするタイミングをそのままオーリーに適用していきます。体ごとジャンプして腰の位置をしっかり上げてるつもりです。 pic.twitter.com/x3OJBTIycG
— Takkks SK8 (@Takkks_SK8) July 16, 2019
7. 弾くのはテールではなく、その下にある「地面」
詳細はこちら→ 【オーリー】テールはいつ弾けばいいのか
ほんの一瞬なんですけど、ちゃんとつま先に地面を感じるというか。しっかり地面を蹴れていれば、多少テールと足が離れてもいいと思います。
◎足のテール離れに関してはみんな経験することで、簡単になんとかできるものではなく、弾くタイミングや強さを探すのはすごく大変な作業です。僕は3〜4年は離れていたし、実は今でも温まらないうちは離れがちです…。
8. テールを弾く音を鳴らす
弾くタイミングだけあっていればいいというわけではなく、力強く弾くのは必須条件。身近にオーリーが上手な人がいる場合は、テールを弾く音を注意して聞いてみてください。パチン!と周りに響くような甲高い音が鳴っているはずです。同じ音を目指しましょう(身近にいない人は動画等で…)
感覚としては「強く弾く」よりも「速く弾く」と考えたほうがいいかも?しれません。主に膝下を使う意識で。膝上ではないと思います。
◎はじめにも書いたけど、初心者が高く跳んだりテールを強く弾いたりできないのは、動作に慣れておらず安定しないから(下手に力むと転けますからね…)。繰り返し練習することで必ず高く跳べるようになるし、バチコーン!とテールを弾けるようになります。少しずつです。
→ 弾き足の難しさ
膝じゃなくて足首で跳ぶ的な pic.twitter.com/rqzL0IIWml
— Takkks SK8 (@Takkks_SK8) May 2, 2019
9. 擦り上げるときは、前足の膝を開く
前足の外側で擦り上げるには、足首の力を抜いて足を外側(進行方向)に倒す必要があります。むりやり倒すのではなく、跳び上がる時に膝を進行方向に突き出すように開きます。前足だけ「がに股」にするような感じ。そうすると自然と足首が倒れて、擦り上げの形になります。膝を開きつつ、真上に跳び上がることでデッキを引っ張り上げるイメージ。
この動作はけっこう難しいのかもしれません。なかなか思い通りに動かせない人もけっこういますね。腰の位置を上げるように自分がしっかり跳び上がり、滞空時間を確保することで足を自由に動かせるようになることが大事です。
10. ノーズの反り上がりに前足を引っ掛ける
ただ擦り上げればいいわけではなく、前足の外側をノーズの反り上がった部分に食いつかせた上で、更に上へ&前へとデッキを誘導するイメージ。ちゃんとノーズ先端まで擦り上げられるようになること。
◎ちなみに「ノーズを押す/前足を突き出す」という“オーリーのキメ”のような動作は、組みコーンを越えられるくらいになってから考えましょう。最初から挑戦するのは無謀です。
おまけ. 前足から着地してしまう人
けっこういます。ちょっとまだ原因がわからないんですけど、無理に力んで跳び上がって空中でバランスがとれず、無理矢理にドスンと前足を振り下ろしているような感じです。ポイント6で「浮遊感」の話をしましたが、ふわっと跳んだ後は、重力に任せて自然に両足着地するようにしてみてください。一旦デッキから降りて、何もないところでふわっとジャンプして、そのまま降りる。そのイメージです。
もしくは無理矢理ノーズを前に押そうとしているのかもしれません。押すのは諦めて、とりあえず真上に引っ張る感じで。
もしくは前足側の肩が下がっている可能性も。両肩は水平をキープです。
◎とりあえず10個紹介してきました。ここまでやっても無理にデッキを平行にしなくていいと思います。ピークで斜め→着地でようやく平行という感じ。(強いていうならポイント8が平行にするキモです)
いろんなことを意識しなくちゃいけなくて混乱するかもしれませんが、紹介したポイントの順に慣れていけばいいと思います。わからないこと、気になること等あればコメント欄でもTwitterでもメッセージいただければ。
以上を踏まえてとりあえずオーリー10000回!
バットやラケットの素振りのように!無心に!でも考えながら!
そして楽しんで!
追記+
◎先日Twitterに動画を撮って載せてみました。練習の参考にしていただければ。
最優先してるのは両足(もしくは若干の前足体重)で跳び上がること、体をしっかり浮かせて伸び上がること。次にテールの弾き(軽く)。最後に前足(ほぼ寝かすだけ)。足元の動作も大事だけど、それと同時にちゃんと跳び上がることにも慣れていくといいのでは、とhttps://t.co/zVstWhUq47
— Takkks SK8 (@Takkks_SK8) 2019年2月18日
written by @Takkks.
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